好きな外国語
英語と仏語を学んだけど、あまり好きにならなかった。
どうにも外国語の素養がないらしい。
学んでいて楽しいと思わないのだ。
ある作品でギリシャ神話を扱おうと決めたとき、なにか簡単にギリシャ語を
学べないかと思い、読んだのがこの本である。
日本語に古語があるようにギリシャ語にも古語がある。
なぜ古典ギリシャ語かというと、ギリシャ神話の時代は古代だからである。
それに、神話と繋がる言語というだけでモチベーションが上がったのだ。
英語だって聖書があるじゃないかと言われるかもしれないが、聖書の成立よりも古い
ギリシャ神話の方に魅力を感じた。
上の書籍は、難しい文法や簡単すぎる発音などと言う教科書みたいな感じではなく、
ちょっとした小話のような感じで古典ギリシャ語を紹介してくれるのがありがたい。
当然のことながらいきなり古典ギリシャ語の単語を出されても読むことすらできない。
しかし、その当然のことから始めるのが新しい言語に触れる新鮮さを感じさせた。
読み進めていくと、円周率のπや三角関数でおなじみのΘ、数列のΣなどが
古典ギリシャ語の中でアルファベットのように出てくるのが面白かった。
また、世界史でも有名なアルキメデスやピタゴラスが古典ギリシャ語で書かれおり、
それが読めたときにちょっとした感動がある。
過去と繋がったというか、日本語に翻訳されていない本来の姿に触れることができた
喜びを味わえる。
英語の元になったラテン語、そのラテン語の元になった古典ギリシャ語。
英語の語源にもなっているという解説や古代ギリシャの哲学者の格言、
本の構成のうまさもあるのですが、とにかく読みやすく古典ギリシャ語を学ぶ
最初の一冊にぴったりだった。
単語や名詞を見るだけで小説に取りかかる意欲が沸くのだ。
ファンタジー系の小説を書いていてなにかインスピレーションが欲しいというときに、